こんな疑問をもっている理学療法士（PT）・作業療法士（OT）・言語聴覚士（ST)の学生や若手理学療法士はたくさんいるのではないでしょうか。
理学療法士の給料は安いです：なぜ給料が安いのか
理学療法士の平均給料は他職種と比べ年齢が増すにつれ低くなる
まず実際にどれだけ安いのか確認しましょう。
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」e-Statより引用
2018年理学療法士・作業療法士の「きまって支給する現金給与額」「 年間賞与その他特別給与額」の合計で年収を算出
理学療法士・作業療法士の給与
給与：29.23万円
賞与：66.27万円
年収：417.03万円
給与：37.93万円
賞与：90万円
年収：545万円
どうですか？
理学療法士・作業療法士はまだ若い職種なので、平均年齢が低く、その分安くなっている可能性がありますね。
では年代別に確認します。
| 年齢（民間は勤続年数） | 理学療法士 | 民間企業 | 差額 |
| 20～24歳（1～4年） | 324万円 | 398万円 |
74 万円 |
| 25～29歳（5～9年） | 385万円 | 469万円 | 84 万円 |
| 30～34歳（10～14年） | 430万円 | 548万円 | 118万円 |
| 35～39歳（15～19年） | 448万円 | 606万円 | 158万円 |
| 40～44歳（20～24年） | 497万円 | 684万円 | 187万円 |
| 45～49歳（25～29年） | 499万円 | 750万円 | 251万円 |
※調査データ若干異なるため正確な比較にはなりません。あくまでも参考値です。
どんどん格差は広がりますね(^-^;
もちろん平均値なので一部の年収の高い人が押し上げている可能性は高いですが、それにしても理学療法士の後半の昇給の少なさは目立ちますね。
ちなみに私は11年目で年収は約450万円です。
2019年現在は35歳のため、理学療法士としは普通ですね。
こちらの記事でも年収について解説してます。
理学療法士は年収高いんでしょ？500万円ぐらいあるんじゃない？ 結論 ありません！(^-^; 私は理学療法士をしている男性です。 2019年で仕事を始めて11年目の35歳です。 よく利用者の方からこんなことを言われます。 […]
理学療法士の稼ぎには上限がある
他の民間企業の方と大きく違うのが、私たち理学療法士は1日に稼げるお金に上限があるということです。
これは国で決められているため、どうすることもできません。
簡単に説明すると
ある患者さんを20分リハビリすると2,000円の売上になります。
もちろん患者さんはその中から1～3割の負担で、その他は国から病院に支払われます。
そして1日にできる時間は最長で8時間まで、つまり48,000円です。
さらに1週間では36時間まで、つまり20万円です。
1ヶ月4週間で計算すると月の売上は80万円です。
年間で960万円の売上になります。
となるとこのうち約50％を報酬として貰っている計算になりますね。
問題なのは、この売上が1年目の新人でも20年目の課長や部長でも全く同じだということです。
要するに誰がしても病院の売上としては同じなので、他の民間企業のように年齢とともに給与を上げることができないのです。
だから上記の表のように年齢を重ねるごとに差が開いてしまうのです。
理学療法士に付加価値をつけずらい
こちらも、先ほどの内容と同じような意味合いですが、理学療法士はその他の資格を取得しても資格手当などの付加価値をつけられないのです。
なぜか？
国がそれを認めていないからです。
例えば、理学療法士であれば認定理学療法士や専門理学療法士という制度がありますが、これを取得しているからといって、手当をつけてくれる病院はほとんどありません。
もしかしたら、探せばあるかもしれませんが、私は聞いたことがありません。
なぜなら、それがあるからといって、病院の売り上げが増えるわけではないからです。
だから、給料を上げる手段がほとんどないわけです。
＼費用は一切かかりません！無料登録／
理学療法士の給料は安いです：給料を増やすには
理学療法士の給料が安い理由は分かって頂けたかと思います。
要するに国の制度で決められているため、どうしようもないのです。
2年に1度ある診療報酬の改定で私たちにプラスになる改定があれば、今後増える可能性はありますが、そんな事待っていたらすぐに年寄りになってしまいます。
それくらい、国が動くのは遅いですし、理学療法士に政界での力もありません。
では、給料を増やすにはどうすればいいのか？
以下で解説していきます。
理学療法士として役職になる
これが理学療法士として給料を上げる王道のパターンですね。
しかし、今後は厳しいです。
なぜなら、理学療法士の平均年齢を見て頂いたら分かる通り、みんな若いからです。
35歳の私が年長者の部類に入ります。
他職種なら考えられませんよね。
そして、現在の私の上司も同世代や部長でも40代です。
つまり、上が詰まっており、いつ役職になれるかは不明です。
むしろ今後、一生平社員が当たり前になると思います。
理学療法士として転職する
手っ取り早く年収を上げるにはこれがオススメです。
こちらの記事でも解説しているので参照下さい。
理学療法士1年目のみなさんどうですか？ もしくは2年目・3年目で新人と言われているみなさん！ 今の仕事続けますか？ 理学療法士（PT）にかぎらず、作業療法士（OT）や言語聴覚士（ST)といった同じ医療職の人達は同じような悩みをかかえて[…]
この記事にもあるように転職することは決して珍しいことではありません。
むしろ、今からの時代は転職の1度や2度は当たり前の世の中になってきます。
ですが、注意して頂きたいのが、転職は給料が下がるものと思っている人が多いことです。
たしかに、ただの求人雑誌などで探すだけなら下がる可能性が非常に高いです。
しかし、ちゃんとした転職サイトで転職エージェントにお願いすることで、自分はしっかりと評価してもらい、希望にそった転職先を探してくれます。
なぜかというと、転職エージェントは就職させた人の年収の約3割ほどを報酬として貰う出来高制だからです。
なので、転職エージェントも少しでも年収を高くして報酬を貰うために頑張るのです。
お互いメリットがあるんですよね(^^)
だから、もし転職を考えている人はちゃんとした転職サイトに登録して次の職場を探しましょう。
とりあえず、大手のマイナビコメディカル は間違いないです。
登録は無料でできるので自分の年収と比較してみましょう。
ちなみにマイナビコメディカル の40％は非公開求人です。
登録しないとお宝求人を見逃す可能性があります。
本気で転職を考えている人は無料登録を絶対しましょう。
詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
≫ マイナビコメディカルのメリット・デメリット【登録方法も紹介】
＼費用は一切かかりません！無料登録／
理学療法士も副業する
こちらもオススメです。
この記事に具体的な内容を解説してます。
理学療法士も副業の波に乗りましょう！ 2018年が副業元年と言われる年でしたが、2019年は働き方改革で副業を始める人がさらに増えたのではないでしょうか？ あなたはどうですか？ 副業始めてますか？ もしかして、 「病院で禁止されてるからでき[…]
副業にもいろいろな種類があります。
理学療法士であれば、週に1回別の施設でアルバイトをする人が多いかもしれませんね。
または、セミナー講師としての活動をしている人もいますよね。
しかし、それらは体力勝負です。
なんせ休みを潰して働くわけですから、自分ブラック企業の出来上がりになるわけです。
そのせいで結果的に体調を崩しては何の意味もありません。
そこでオススメなのが、自分のペースで行える在宅での副業です。
例えばブログやYouTubeです。
そんなの無理！
と思うかもしれませんが、今はやっている人がどんどん増えてます。
一度ネットやTwitterで調べてみて下さい。
本当に多いので(^-^;
ただし、すぐに稼げるわけではありません。
かなりの時間と労力が必要です。
1年間頑張れる人はチャレンジしましょう(^^)
理学療法士はちゃんと節約する
これはどの職種でも当てはまるのですが、まずは支出を抑えましょう。
みなさん、お金を増やすことばかりに目を向けすぎて、節約できていない人が本当に多いです。
それでは自分で自分の首を絞めているようなものです。
この記事を読んで頂き、できていない人はすぐに実践して下さい。
私は10万円近くの節約に繋がりました。
「理学療法士こそお金を節約しよう！」 私が新人の理学療法士に最初にアドバイスをするとしたら、まずこれを言います。 あなたは毎日高齢者のために頑張って理学療法を提供していると思います。 本当にお疲れ様です。 毎日リハビリしていると、「[…]
本当にこれするだけで年収何十万円分の効果がありますから絶対にして下さいね。
理学療法士は投資でカバーしよう
先ほどの節約で余剰資金ができたら、それを投資にまわしましょう。
詳しくは下記の記事で解説しています。
理学療法士こそ投資するべきとはどういうことですか？理学療法士だけでお金持ちになることは難しいのですか？ こんな悩みを抱えている理学療法士（PT）・作業療法士（OT）・言語聴覚士（ST）の学生や新人セラピストは多いのではないでしょ[…]
投資というと嫌がる人が多いと思いますが、それはFXや個別株などのリスクの高い投資のことをイメージしているからだと思います。
私がオススメしたいのは「つみたてNISA」を利用した「投資信託」です。
この「つみたてNISA」とうい制度を利用すれば、ただ銀行に貯金しておくより、何倍もお得です。
もちろん損する可能性はありますのできちんと調べてから自己責任でやるべきですが、知らないことは罪です。
苦手意識を持たずに、きちんと調べましょう。
理学療法士の給料が安いのは仕方ないので個人で頑張りましょう
・転職する
・副業する
・節約する
・投資をする