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ヒアルロン酸注射の効果【肩の痛みは治まるのか】

  • 2019年9月7日
  • 2020年4月1日
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私は病院で理学療法士として勤務し、11年目になります。主に肩に関連する病気の方を診ているのですが、先日肩に痛みのある患者さんにこんなことを聞かれました。

今日肩が痛くて、お医者さんに注射されたんですけど、これって何の注射ですか?
それはヒアルロン酸の注射ですよ
それって、あのCMでよくみる、膝とかにいいやつですか?
そうですね(^^)
全然効いてないみたいですけど、これって効くんですか?何回ぐらいで効くんですか?
 
それはですね~(^-^;
という感じですね。
人によるとは思いますが、お医者さんはあまり詳しく治療内容の説明することは少ないですよね。また、尋ねようと思っても雰囲気が怖くてなかなか聞けないという人もいるのではないでしょうか?
そこで、今回はヒアルロン酸注射のことについて調べたので、みなさんにお伝えしようと思います。
結論から言うと、
・肩の痛みが炎症によるものなら効く確率が40~80%、回数は週に1回×5回
・肩の痛みが炎症でない場合は効果が薄い
下記でもう少し詳しく説明します。

ヒアルロン酸とは何か?

ヒアルロン酸という名前はよく聞きますよね。

CMで膝が痛い人が飲んでるあれやお肌にハリを与えてほうれい線などを消してくれるあれですね(^^)

人の体のいろいろな場所にヒアルロン酸は存在します。

皮膚はもちろんのこと、関節の中にもあります。

皮膚であれば、やはりお肌のハリに関係します。

しかし、関節の場合は潤滑油やクッションの役割が主です。

そのため、この潤滑油が減ると関節の動きが悪くなったり、クッションが少なくなることで、痛みがでたりします。

ヒアルロン酸は年とともに、年々少しずつ減っていきます。

赤ちゃんの肌はもちもちですよね(^^)

自分の肌と比べてどうですか?

肌カサカサじゃないですか?

これヒアルロン酸が減っている影響かもですよ(^-^;

これと同じようなことが、肩や膝の関節でも起こっています。

そのため、年を重ねると肩や膝が自然と硬くなったり、痛くなってくる人が多いですね。

どのような人がヒアルロン酸注射を打つの?

注射を打つのは肩の痛みが強い人が打ちます。

この記事に肩の痛みや病気について解説しているため参考にしてみて下さい。

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肩の病気は様々で、

・腱板断裂
・肩関節周囲炎(五十肩)
・拘縮
・脱臼

などがあります。

これらの病気に対する治療として、大きく分けて2つあります。

・保存的治療
・手術

病気や怪我の程度が重症であれば、すぐに手術が選択されますが、大抵の場合はまず保存的治療から始まります。

この保存的治療の中に

・投薬
・注射
・リハビリテーション

これらがあり、医師が選択して治療が開始となります。

投薬の目的はもちろん痛み止めです。

しかし、強い痛みには効果が弱いため、痛みの強い人には注射が選択されます。

強い痛みの基準は

・夜寝てるときにうずいて寝れない

・日中動かさなくても痛い

この様な痛みの場合は、肩が炎症している可能性があり、投薬だけでは効かないことがあります。

この注射の中身にも種類があり、

・ステロイド(強い痛みに効くが副作用もある)
・局所麻酔薬(ヒアルロン酸と混ぜて使用することが多い)
・ヒアルロン酸(まずはこれ、副作用も少ない)

この中から医者が症状に合わせて選択します。

多くの場合は、投薬か注射にリハビリテーションも一緒に行います。

ステロイド注射の場合は副作用があるため、回数は1~3回程度です。

ヒアルロン酸の場合でも5回で終わることが多く、

注射とリハビリで痛みや肩の動きが改善しなければ手術になります。

この期間がおよそ3ヶ月程度を目安に行う場合が多いです。

ヒアルロン酸注射の効果は?文献と実際の感想

一番の効果は炎症を抑えて、痛みを和らげることです。
どの程度の人に効果があるかは文献により様々で、今のところ統一された報告はありません。
しかし、報告の多くは70%以上に効果があったとしており、一定数の人には効果があるものと思われます。
実際の患者さんの反応としては
・あまり効いている感じはしない
・打った直後はいいけど、明日には戻っている
・打つときが痛いから打ちたくない
など結構ネガティブな発言が多い印象です。
データをとっているわけではないので、詳細は分かりませんが、これが実際です。
中には「注射を打ったら、上がらなかった腕が上がりました」、「痛みがなくなりました」
という人もいますが少数かなという印象です(^-^;
正直、効いてなくても、打ちたくなくても医者に意見できない患者さんが多いようです。
遠慮せず、嫌な時ははっきり言いましょう。
以外と気にしてませんので(^^)

ヒアルロン酸注射が効果がない人はどうしたらいいの?

効果がない人の特徴としては、炎症による痛みが終わりかけの人か炎症による痛みでは無い人が多いです。

・朝起きるときが痛い
・動かし始めが痛い
・手を後ろにやると痛い

などの痛みの人達は、炎症によるものではなく、炎症で痛かった時期に腕を動かさなかったために、肩が硬くなってしまったことが痛みの原因になっている可能性があります。

いわゆる拘縮に近い状態になっている可能性があります。

拘縮についてはこの記事を参考にしてみて下さい。

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この状態になると、肩の関節やその周りの筋肉が硬くなり、痛みや動きが悪くなります。

注射では筋肉を柔らかくしたり、関節の動きをだすのは難しいです。

そこで、リハビリで肩周りの筋肉を柔らかくしたり、ストレッチをしたりすることで、痛みの軽減と関節の動きをよくしていきます。

まとめ:ヒアルロン酸の効果は?

・炎症による痛みであれば効く可能性は十分あるが報告ほど多くはない
・どちらにしろ、リハビリで肩を動かすことは大切

医者によっては、何の注射を打ったのか説明もしない場合があります。

やはり自分の体は自分で守る必要があるため、曖昧にせず、しっかりと確認しましょう。

先生に聞きにくければ、看護師や理学療法士でもいいので一度訪ねてみて下さい。

参考になればうれしいです(^^)