安否の確認でいい方法はありませんか?
ついでにサービス内容とか料金も知りたいけど?
・仕事がある
・親との関係がいまいち
私は病院に勤務する理学療法士です。
勤務して12年目になります。
毎日、多くの高齢者の方とお話しをする機会があります。
そのため、日々いろいろな方の実体験を聞きます。
そのお話しの中で、皆さんにも知って頂きたい恐ろしい話しがあったので紹介します。
その方は80代女性、1人暮らしです。
家庭菜園が趣味で毎朝手入れをかかしません。
その後ほデイサービスに行って食事してお風呂に入って夕方帰ってきます。
高齢者にはよくある生活だと思います。
ある朝、いつものように庭仕事をしていると、いつもは近づかない倉庫がなぜか気になり様子を見に行きます。
しかし、めったに行かないからでしょう。
足元の段差に気づかず転倒してしまいます。
右半身を強くぶつけたため、痛くて身動きがとれません。
連絡しようにもスマホも持ってきてません。
さらに運が悪いことに、ちょうど物陰になっていたため、周囲からはパッと見では気付きにく場所でした。
朝9時、デイサービスのお迎えがきますが、気づいてくれません。
もちろん休む予定がなかったため、デイサービスのスタッフが家族に連絡を入れます。
しかし、その家族も仕事をしているため、昼休みまで連絡に気づきませんでした。
連絡に気づいたのは昼の13時、その方が転倒したのは朝の6時、すでに7時間経過してます。
その間、その方は痛みを我慢しながら、這いつくばって家まで進みます。
途中、トイレに行きたくなりますが、当然間に合いません。
自宅に到着するまで2回も失禁してしまいました。
それでも頑張って、はいながら家に到着し、服を脱いで全裸になります。
そこで子供から連絡が入ります。
携帯にでて助けを求めるも、子供も仕事が抜けられず、担当のケアマネージャーに相談し様子を見に行っていもらうことに。
14時ごろ、全裸で横になっている状態で発見され、救急車で運ばれました。
転倒から約8時間です。
幸い、命に別状はありませんでしたが、肩を骨折しており、手術となりました。
とても痛く、怖く、不安だったと言っていました。
この話しは決して大袈裟に話しているわけではありません。
その他にも似たような話しをいくつもも聞いています。
この方はたまたま、怪我が肩だったから命は無事でしたが、
・もしデイサービスを利用していなかったら
・もし家まで自力でいけなかったら
想像するだけで恐ろしいですね。
そこで、1人暮らしの親をもつ方は、このような場合にすぐ安否確認ができる手段を持っておく必要があります。
今回はこのような事例から、何がダメだったのか問題点を抽出し、それを解決するために必要なサービスについて紹介していきます。
そうすることで、たくさんあるサービスの中から迷うことなく選ぶことができると思います。
「親が認知症かも」と感じたことがある人はこちらの記事をご覧ください。
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親の1人暮らし大丈夫?:問題点を考える
今回の事例から考えられる問題点は以下の3点です。
スマホを持って行かない
これは高齢者の方に非常に多いです。
若い人は常に携帯していると思います。
しかし、親世代は違います。
私の親は60代ですが、それでもほとんどスマホを持ち歩きません。
携帯する習慣がないのです。
今回の事例もスマホがあればすぐに解決です。
しかし、携帯しないのが親です。
スマホを持たせたら大丈夫は嘘です。
子供が気づくまでに時間がかかる
仕事によっては昼休みまで連絡のとれない人もいると思います。
・デイサービスのスタッフに確認にいってもらう
など別の手段を考えておく必要もありますが、それでも朝からすると時間が経ちすぎています。
命に関わる怪我であれば間に合いません。
緊急時に駆け付けることができない
・仕事が忙しい
これらの理由で緊急時でも自宅に駆け付けることが難しい場合が多いと思います。
ケアマネージャーさんや近所の人が動いてくれる場合はいいですが、やはり他人ですので、お願いするのも気が引けます。
親の1人暮らし大丈夫?:必要なサービスとは
上記の問題点から考えられる必要なサービスは3点になります。
・自動で連絡をしてくれるサービス
・自宅訪問してくれるサービス
親の1人暮らし大丈夫?:サービス一覧
安否確認のための見守りサービスには主に4つのタイプがあります。
・カメラ型:室内にカメラを設置することでリアルタイムで観察できます
・センサー型:センサーを設置することで自動チェックしてくれます
・訪問型:郵便や配食サービスとともに安否・状況確認を行ってくれる見守りサービスです
警備駆け付け型
これはイメージ通り、警備会社のセコム とアルソックが有名ですね。
どちらも警備会社ですが、オプションで見守りサービスも行っています。
はっきり言って、このどちらかのサービスを利用するだけで、上記の問題点は全て解決します。
細かく見ていくと異なる部分はありますが、主なサービスとして
・異変があった際の緊急駆け付け
・その際にあなたは何もしなくてよい
このように、完全におまかせで見守りをしてくれ、安否確認までしてくれます。
ただし、デメリットとして
料金が高いです。
それぞれ、標準のサービス内容や追加のオプションで料金が異なってくるため、おおまかな料金だけですが以下の通りです。
それぞれ、資料請求は無料でできますので、気になる方はまず資料請求をして詳細を確認してみましょう。
仮に2人兄弟や姉妹であれば、折半できますし、あなたが四六時中見守りして、何かあったら駆け付ける手間を考えたら十分安いと言えるかもしれません。
カメラ型
こちらは比較的、安価に始められる見守りです。
家の中に置くだけなので設置も簡単ですし、スマホで簡単に様子を見ることができます。
しかし、自宅にいないことを確認できても、駆け付けるのはあなたです。
確実に危ないと分かっている場合は、もちろん警察や消防に連絡してもいいのですが、分からない場合がほとんどだと思います。
親と家が近い人や遠くても、近所の人などに確認をお願いできる人はいいかもしれません。
カメラも種類がたくさんありますので、自分にあったものを、
センサー型
先ほどのセコムやアルソックもセンサーを利用した監視を行いますが、こんな商品もあります。
象印が提供している「みまもりほっとライン」です。
こちらの商品はいつも使っているポットを専用のポットに変更するだけで、その利用記録がメールで送られてくるというものです。
いつもポットを利用している人であれば、何も生活が変わることなく確認が可能になります。
警備会社やカメラだと、「監視されているようで嫌だ」と言われる方もいると思いますが、これなら抵抗なく始められると思います。
ただし、ポットをよく使う習慣のある方や比較的元気な方、またカメラ同様にすぎに駆け付けることができる状況にあることが必要です。
料金は毎月3,000円かかります。
1ヶ月無料お試しも行っていますので、気になる方は無料体験からやってみることをオススメします。
また純粋なセンサーのみの商品もあります。
こちらは料金が安いです。
センサーの機能はこちら
センサーのみを必要な方はこちらの商品を検討してみましょう。
訪問型
郵便局や宅配サービスなどが提供しているサービスです。
特に田舎の人であれば、配達員がいつもの人であれば安心して相談できることも多いと思います。
料金月額2,500円で月に1回の訪問になります。
ちょっと頻度が少ないので、常に見守りが必要であれば他のサービスと併用する必要があります。
しかし、全部で10個の質問から最近の健康状態などを知らせてくれるため、遠くで会えない方には便利なサービスです。
こちらはお弁当の配達をお願いしていない時でも、追加料金で安否確認を行ってくれます。
料金も1回250円と非常に安価です。
もちろん、配達をお願いしている時は、追加料金なく確認してもらえます。
もし、すでに配食サービスを利用している方や、これから検討中の方はこのような追加でのオプションがないか確認してから始めるのがいいですね。
親の1人暮らし大丈夫?:まとめ
様々なサービスがあるため、悩むと思いますが、あなたや親の状況によりサービスの選択も変わってきます。
特に親の身体機能や生活範囲などは影響してきます。
比較的元気で、念のため確認したい人であれば、カメラやポット、月1回の訪問サービスなどで十分でしょう。
しかし、体力的に転倒しそうな人や生活が不安な方であれば、センサーなどで常に監視し、毎日の訪問やすぐに駆け付けられる準備をしておく必要があります。
その時その時で必要なサービスは変わってきますので、定期的な見直しは必要になります。
まず資料請求できるサービスは資料を確認し、じっくり検討することをオススメします。
親もあなたも苦しまなくていいように、しっかり考えましょう。