みなさん、腰痛ありませんか?
長時間のデスクワークや立ち仕事、畑仕事や家事、何をしても腰が痛くなることってありますよね。
このことから、日本人の多くの人は腰痛に悩まされているということが分かります。
私は理学療法士として11年目になり、今もさまざまな患者さんと接する機会があります。その中で、実際に腰痛を訴えて病院に来る人は多いです。
しかし、病院で腰痛を訴えてくる患者さんの中には、どうやら腰の痛みではなく、お尻(おしり)の痛みを腰痛と言われている方がいるなと感じることがあります。
そこで、今回は腰痛にも関連するお尻の痛みについて解説していきます。
腰とお尻の場所を確認しましょう
こんなこと分かってるよ!
ですよね(^-^;
でも、以外とお尻をおさえながら腰が痛いという人が多いんですね。
なぜか、
その理由がこちらの画像です。
分かりますかね?
この画像はちょうどお尻を後ろからみた絵になります。
そして、この絵にかいてある梨状筋(りじょうきん)という筋肉が原因で腰の痛みと勘違いしていることが多いようです。
おしりの筋肉、梨状筋(りじょうきん)とは?
上の絵で解説した通り、お尻にある筋肉です。
お尻は触ったら分かるように、大きな脂肪と肉がついていますよね(^-^;
その奥にあるのがこの梨状筋という筋肉です。
この筋肉が原因で腰からお尻にかけての痛みがでます。
また、梨状筋は坐骨神経という神経の上にある筋肉であるため、足のしびれも出現する場合があります。
どんな人が梨状筋が痛くなるのか?
・陸上やバスケットボール、サッカーなどの走ることの多い競技を行っている人たち。
・ラグビーやレスリングなどのコンタクトスポーツで直接お尻を強くぶつける可能性のある競技を行っている人たち。
・長時間座っていることが多い人や重労働の人、痩せていてお尻の筋肉がない人たち。
このように、何らかの要因でお尻に反復したストレスか、直接の圧迫を加えることで、梨状筋を痛める可能性があります。
また、もともと腰の病気がある人
・腰椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
・腰椎圧迫骨折
・腰椎すべり症
などの病気が過去にある人は、それらが原因で梨状筋に痛みがでることもあります。
特に、前かがみや反り腰が強い人は要注意です。
梨状筋を痛めた場合の症状は?
・お尻の痛み
・腰の痛み
・足のしびれ
これらが主な症状です。
特に注意が必要なのが、足のしびれです。
梨状筋により、坐骨神経を圧迫することで、足のしびれがでます。
しかし、坐骨神経は腰からでているため、腰が悪くても同じような足のしびれが出現します。
また、坐骨神経の圧迫による痛みであれば、お尻から足先までしびれる可能性があります。
しかし、膝下からしびれる、足首から下がしびれるなどの症状であれば、膝より下で神経が圧迫している可能性もあります。
しびれ症状のある人は、自己判断せずにちゃんと病院を受診しましょう。
おしりの痛みへの対応は?
お尻への大きな衝撃によって、痛みが出現した人は炎症している可能性が高いため、冷やす必要あります。それでも落ち着かない人はすみやかに病院に行って判断をもらって下さい。
歩くと痛い、立ち仕事すると痛い、仕事すると痛い、長時間座っていると痛いなど、昔から慢性的に痛みのある人は梨状筋が硬くなっているかもしれません。
肩こりと同じような症状です。
※肩こりについてはこちらから
肩こりと四十肩の違いって何ですか? 四十肩と五十肩も違うんですか? どうやって見分けたらいいですか? こんなお悩み解決します。 H28年に厚生労働省が発表している国民生活基礎調査によると 日本人が痛みを感じている場所は 男性:[…]
要するに梨状筋が硬くこりのようになっているので、これをほぐしてあげるといいです。
- 温める
- ストレッチ
- 直接ほぐす
この3点です。
①筋肉を温めると、血流が良くなり、ほぐれやすくなります。お風呂やレンジで温める湯たんぽやホットパックなどを使って温めてあげるといいです。
②ストレッチの例としては
図のように足を組んでから、体を前に倒していきます。
お尻のところがつっぱってきたところで、20~30秒止めて下さい。
ポイントとしては、痛みではなく気持ちがいい程度のつっぱり感で行って下さい。
③直接ほぐすのはちょっと難しいと思いますが、上の図を参考にお尻の硬い部分を見つけられたら、手で軽く揉んでみて下さい。気持ち良ければOKです(^^)
一番いいのはお風呂上りに、軽くお尻をほぐしてからストレッチしてみて下さい。
※このような商品で温めるのもいいですよ(^^)