肩こりの原因はデスクワークの姿勢が原因です。
理学療法士が解説します。
最近はテレワークを導入している企業も多く、自宅など会社以外で作業する人も多いと思います。
場所を選ばずに働けるのは素晴らしいことですが、ほとんどのテレワークはパソコンを使ったデスクワーク中心です。
そこでよく問題になるのが「肩こり」です。
肩こりは、今や国民病ともいわれる症状で、腰痛と並び社会人であればほとんどの人が経験したことがあると思います。
特にデスクワークを中心に行う仕事の人に多いです。
そこで今回は、デスクワークで肩こりになってしまう原因を解説し、そこから考えられる解消法を教えます。
この記事を読むことで、明日からのテレワーク生活がきっと楽になります。
結論
・姿勢が楽になるアイテムを使いましょう
・ストレッチも必須です
・それでもダメなら一度病院へ
以下で詳しく解説します。
テレワークでの肩こり解消:デスクワークの姿勢が肩こりの原因です
まずは肩がこる原因について理解していきましょう。
タイトルに書いてあるように、デスクワークの姿勢が問題です。
では、どのような姿勢が悪いのか確認してみましょう。
ちなみに「肩こり」って何?と思った人はこちらの記事で解説してます。
≫ 肩こりと五十肩の違い分かりますか?【わかりやすく解説します】
デスクワークで悪い姿勢とは
それでは下の絵をみて下さい。
あなたは、どの姿勢に近いですか?
・中:女性に多い姿勢で、姿勢を良くしようとして腰を反りすぎています。
・左:理想的な姿勢です。頭から腰まで背筋がまっすぐ伸びています。
では、右の絵のような姿勢になると、なぜ肩がこるのか?
突然ですが、頭の重さって、体重の何%ぐらいかご存じですか?
一般的に言われているのは、約10%です。
体重70㎏の人で7㎏もあります。
ちなみに余談ですが7㎏の目安として
・すいか5㎏
・私の洗濯機の容量7㎏
・ボーリング16ポンドで7.2㎏
このような物があります。
頭が重たいのが伝わったかと思います。
姿勢が悪いとなぜ肩がこるのか
重たい頭が前かがみになると、下の図のような状態になります。
小学校で習ったテコの原理です。
支点・力点・作用点のあれです(^^)
私たちの体もこのテコの原理が使われています。
首が支点、首の筋肉が力点、頭が作用点です。
つまり、テコの原理で考えると支点から作用点までの距離が長くなればなるほど、力点の負荷が大きくなります。
そのため、姿勢の悪い前かがみになればなるほど、首の筋肉の負担が増えます。
よく患者さんから、「何もしていないのに何でこんなに硬くなるんですかね?」
と質問されますが、
首の筋肉は常に頑張っています。
むしろ、何もせずに動かさないことが、逆に首の筋肉を使い続けていることになっているのです。
7㎏もある物を手を伸ばした状態で支え続けることできますか?
これを首の筋肉は何時間も頑張って耐えているんです。
めちゃくちゃハードですよね。
だから、デスクワークの姿勢が重要になります。
ちなみに、首こりも肩こりも若干場所が違うだけで同じようなものです。
また同様の理由で、立っている姿勢や歩いている姿勢が悪くても首や腰の筋肉に負担がかかるので注意です。
テレワークでの肩こり解消:姿勢を楽にするアイテムを紹介
姿勢が肩こりに影響している理由が分かったところで、この姿勢を良くするためのアイテムを紹介したいと思います。
もちろん、自分で意識して上記の左の絵のようなまっすぐの姿勢を保つことは大事です。
しかし、慣れない姿勢をするとそれはそれで別の場所が疲れてしまいます。
まずはアイテムに頼って、楽な姿勢を手に入れましょう。
姿勢のおさらいです。
ポイントは3つ
・腰がそりすぎないようにする
・目線が下がりすぎないように
アイテム①デスクチェアー
値段はピンキリですが、長年使うことが分かっている人はちょっと値段が高くても装備のいい物を購入することをオススメします。椅子がよければ、ほぼ解決です。
※価格は2020年5月8日時点のものです。その時の価格は下記よりサイトで確認をお願い致します。
アイテム②クッション
椅子は高いので、背もたれにクッションを利用することで、姿勢を正しく保ちます。
アイテム③ノートパソコンスタンド
目線が下がると頭が前にでてくるので、パソコン台を利用することで目線を高くしましょう。
その他の便利アイテム
パソコン作業を続けていると、手首や指が痛くなる人もいると思います。そんな人達にはこちらのアイテムがオススメです。
ちなみに私はこんな感じで、パソコンスタンドとキーボードパッドを利用してます。
指の痺れが症状として表れている人は手根管症候群かもしれません。
≫ 指のしびれてるブロガーさんいませんか?【対策しましょう】
テレワークでの肩こり解消:ストレッチ
上記で紹介したアイテムを使用することで、首への負担は減らすことが可能です。
しかし、それでも同じ姿勢を長時間続けていたら筋肉は固まってしまいます。
そこで必要なのがストレッチです。
デスクワークの合間に簡単なストレッチを取り入れるようにしましょう。
人間の集中力は1時間も続きません。
30分おきぐらいに、休憩がてらストレッチをすることをオススメします。
注意点として、ストレッチはあくまでも気持ちがいい範囲で行って下さい。
たまに反動をつけて勢いよく行う人がいますが逆効果です。
上の図を参考にゆっくりと伸ばしていき、気持ちがいいぐらい伸びてきたところで、30秒その姿勢を保持します。
それからゆっくり戻して下さい。
また、肩こりには湿布もいいですが、温めるのも有効です。
テレワークでの肩こり解消:まとめ
結論
・頭が前にですぎないように
・腰はそりすぐないように
・目線は下がりすぎないように
この点に注意して頂けるだけでも、デスクワークが楽になります。
仕事は毎日のことです。
疲労はどんどん溜まっていきます。
症状がひどくなってからでは治療にも時間がかかります。
作業が楽になれば、作業効率も上がります。
自分の体は資本です。
多少お金を使ってでもケアを大事にしましょう。
また、肩こりや首こり腰の痛みが、
・作業以外でも持続的な痛みがある
こんな人は一度病院で検査して下さい。
もしかしたら、別の病気が潜んでいるかもしれません。
よくあるのが腱板断裂です。
気になる方はこちらの記事をご覧ください。
≫ それ五十肩ですか!?腱板断裂かもしれません【違いを解説します】