肩の腱板断裂という病気をご存じですか?
肩には腱板という4つの筋肉がありますが、そのうちのどれかが切れているまたは傷ついている状態です。
原因としては
・バレーボールでブロックしたら痛くなった
・仕事で重い物を運んだら痛くなった
・こけた時に肩をぶつけて痛くなった
などなど
理由はさまざまです。
ここで、注意しないといけないのは、
腱板は切れたら、ほとんどのケースが自然にくっつくことはありません。
多くの人は、そのままにしておくと切れた部分がさらに大きくなり、症状が悪化する場合もあります。
そのため、腱板が切れている人はいずれ手術する可能性があるということを考えておかなければなりません。
今の肩の手術はほとんど場合、内視鏡といって小さな穴をいくつかあけて、そこから器具を挿入して治療するため、傷はほとんど残りません。
しかし、その後のどのような流れで経過をたどるのかご存じでしょうか?
私は、11年理学療法士をしていますが、手術をした方のほとんどが、
・手術して1ヶ月ぐらいで仕事にもどるつもりだった
・こんなに長く入院するつもりはなかった
・手術前に聞いていればもう少し時期をずらしたのに
などなど
いろいろな意見を聞くことがあります。
お医者さんは1人で多くの患者さんを診ているため、なかなか時間をかけてお話はできないし、話しかけづらい先生もいますよね(^-^;
そこで、実際の手術後の流れを解説していきたいと思います。
\退屈な入院生活には契約期間のないポケットWi-Fiがおすすめです/
肩腱板断裂の治療経過:手術前
前提として、事故や怪我などの急な損傷でなければ、まずは保存療法で手術前の3ヶ月程 リハビリを行うケースが多いです。
その中で、肩の動きや痛みがやわらぎ、腱板の切れかたが悪化しなければ手術しない場合もあります。
手術をするのはそれでも、治らなかったケースです。
保存療法についてはこちらをご覧ください。
私は病院で理学療法士として勤務し、11年目になります。主に肩に関連する病気の方を診ているのですが、先日肩に痛みのある患者さんにこんなことを聞かれました。 今日肩が痛くて、お医者さんに注射されたんですけど、これって何の注射ですか? […]
糖尿病などの持病をもっている人は血糖値のコントロールのために1~2週間程度前から入院することもありますが、ほとんどの人は1~2日前の入院です。
一般的な手術前の血液や心臓の検査などがあると思いますが、病院によっては
・肩の動きの確認
・肩の筋力の確認
・アンケート用紙
これらの検査も追加で行うことがあります。
この検査は手術後も行い、手術前と比べ、どれだけ改善してきたかを見るための基準になります。
また、長期入院の可能性もあります。
こちらの記事で、入院生活を快適に過ごすためのアイテムを紹介してます。
今度、入院するんだけど、入院生活を快適に過ごすために、持って行った方がいい物ありますか? オススメのお役立ちアイテムあれば教えて下さい。 こんなお悩み解決します。 私は病院に勤務して11年以上になる理学療法士です。 日々、いろ[…]
こちらの記事は、暇つぶしに便利なアイテム紹介してます。
来月手術で1ヶ月ぐらい入院するけど、暇な時間はどうやって過ごせばいいの? 何か暇つぶしできる便利なアイテム知りませんか? こんなお悩み解決します。 私は病院に勤務して11年以上になる理学療法士です。 私自身は入院の経験はありま[…]
\退屈な入院生活には契約期間のないポケットWi-Fiがおすすめです/
肩腱板断裂の治療経過:手術直後~3日
当たり前ですが、全身麻酔がとれたこの時が一番痛いです(^-^;
また、排尿には管をつないでいるため、これも痛いです( 一一)
さらに、手術した肩には装具が装着されています。
装具の装着期間は病院によって様々で、
・一般的には4~6週間
・長いとこでは10~12週間
となっています。
どちらにしろ長いですよね(^-^;
今回は一般的な6週間を基準にお話しします。
この装具を装着している期間は自力で一切肩を動かしてはいけません。
正確には力を入れてはいけません。
なぜなら、
手術で止めている箇所が力を入れることで、はずれてしまうからです。
再断裂と呼ばれます。
最悪の場合、再手術です。
絶対に気を付けて下さいね。
\退屈な入院生活には契約期間のないポケットWi-Fiがおすすめです/
肩腱板断裂の治療経過:手術後3日~2週間
※実際は裸でリハビリはしません(>_<)
画像はあくまでイメージです(^-^;
痛みが徐々に落ち着いてきます。
しかし、まだまだ痛いです。
切れ方の程度が軽かった人はさっそくリハビリが開始となります。
内容は病院によって多少異なりますが、基本的には首や肩まわりの軽めのマッサージやリハビリの人が軽く肩を動かしていきます。
肩を動かす理由としては、6週間も動かさないと固まってしまい、別の病気である拘縮になってしまう恐れがあるからです。
そのため、できるだけ早い時期から無理のない範囲で少しずつ動かしていきます。
この時期には抜糸もあると思います。だいたい10日~2週間の間です。
また病院によっては、2週間後には退院や転院を促されることもあるため、転院を希望する場合は早めに次の病院について調べていた方がいいです。
\退屈な入院生活には契約期間のないポケットWi-Fiがおすすめです/
肩腱板断裂の治療経過:手術後3~6週間
この時期では、痛みも落ち着いており、片手での生活にも随分慣れてきます。
リハビリでも肩の動きを確保するために、肩に力が入らないような運動も行うかもしれません。
ですが、まだまだ手術部位の状態は安定していないため、手を挙げるような動作は絶対に行わないで下さい。
せっかく手術した部分が再び切れてしまう恐れがあるため、要注意です。
\退屈な入院生活には契約期間のないポケットWi-Fiがおすすめです/
肩腱板断裂の治療経過:手術後7週間~3ヶ月
この時期でようやく装具がはずれます。
おめでとうございます\(^o^)/
しかし、注意は必要です。
手術後3ヶ月経過するまでは、まだまだ再断裂の危険があります。
決して重たい荷物を抱えたりはしないで下さい。
ためしに手を挙げてみて下さい。
想像以上に自分の腕が重たいはずです。
また、痛みが強くなる人もいます。
この時期は自分の腕の重さに慣れて、物を持たない状態で腕を自由に動かせることを目標に頑張ってください。
リハビリが痛くて困っている方はこちらの記事をご覧ください。
リハビリの時、痛みがあるけど我慢した方がいいの? 対処法があれば教えて。 こんなお悩み解決します。 病院などでリハビリを受けている人の中には、「痛みが強くてもうリハビリを受けたくない」と思っている人も多いのではないでしょうか。 […]
\退屈な入院生活には契約期間のないポケットWi-Fiがおすすめです/
肩腱板断裂の治療経過:手術後3~6ヶ月
3ヶ月経過でようやく軽作業を開始してもいい時期です。
これから先も再断裂のリスクはありますが、いままでよりはずっとしにくくなっているため、徐々に負荷をかけていきましょう。
リハビリが長くなって、なかなか治らず困っている人は、もしかしたらスタッフにも問題があるかもしれません。
こんなリハビリスタッフには注意して下さい。
「そのリハビリのスタッフは注意が必要かもしれません。」 「あなたは信頼できていますか?」 私は、病院に勤務している理学療法士です。 2020年3月現在で11年目になります。 私の病院はリハビリのスタッフが多く、様々なスタッフを見てき[…]
肩腱板断裂の治療経過:手術後6ヶ月~2年
6ヶ月すぎてから、ようやく重労働やスポーツの開始許可がおります。
しかし、この時期から開始していいだけで、筋力は落ちたままです。
これから徐々に筋力はついてくると思いますが、長い人では1~2年はかかると言われています。
そのため、無理はしないようにして下さい。
肩腱板断裂の治療経過:まとめ
いかがだったでしょうか?
以外と時間かかりますよね。
あくまでも目安であり、個人差あるため、その都度先生に確認する必要はありますが、一連の流れはこのような感じです。
仕事によって無理かもしれませんが、手術後3ヶ月は無理はしない方がいいと思います。
やはり再断裂をしている人のほとんどは、肉体労働の重労働者で、3ヶ月以内に仕事復帰した人です。
その時の仕事も大事ですが、手術後の状態は今後の一生に関わるものです。
まずは自分の体を第一に考えて下さい。
参考になればうれしいです(^^)
手術直後はまずいですが、抜糸後などの肩の痛みには暖めると効果がある場合があります。
その際にオススメなのがこちらの電子レンジで温めることができる商品です。
注意点としては、手術部位を触って熱感がある場合は中止すること。
また、湿布との併用は避けるようにして下さい。火傷のリスクがあります。
病院でリハビリを受けている人は担当のリハビリの人に確認してみて下さいね(^^)
\退屈な入院生活には契約期間のないポケットWi-Fiがおすすめです/